マイホーム購入の予算はどのように決めたらいいの?
マイホームを購入するとき、最初に考えなければいけないのは「予算」ですが、「どのように決めたらいいの?」と悩む人も少なくないはず。
この記事ではマイホームの購入に必要な費用と、予算の決め方についてご紹介します。
◆マイホームの購入予算は?諸費用ってなに?
マイホームを購入するときには、物件購入代金とは別に「諸費用」と呼ばれる、費用がかかります。
一般的に物件価格の4~10%程度かかるといわれているので、たとえば物件価格が3000万円だと諸費用に120万円~300万かかると考えておきましょう。
この諸費用にはどのようなものが含まれているのかご紹介します。
<仲介手数料>
不動産会社を通じて住宅を購入したときに支払う成功報酬のことです。
仲介手数料は上限金額が決まっていますが、上限金額=成功報酬ではないので、不動産会社に事前に確認しておきましょう。
<売買契約書の印紙税>
売主と「売買契約書」を交わすときには税金を払う義務があるので、収入印紙を購入して支払います。
不動産の価格によって金額は異なりますが、相場は1~2万円、郵便局で購入できます。
<不動産取得税>
土地や建物の不動産を取得したときに支払う税金で、固定資産税とは違って支払いは、取得したときの一度のみです。
<登記費用>
登記とは、簡単にいうと土地や建物の所在や権利関係などを、国が管理している帳簿に記載してもらう手続きのことです。
住宅を購入して所有者になると、法務局に権利の登記申請が必要です。
登記申請の際に必要になる費用を「登記費用」といいます。
登記費用は大きく分けて以下の3つがあります。
・登録免許税等の税金(住宅の登記に課せられる税金)
・司法書士への報酬(登記手続きの代行を依頼したときに支払う)
・雑費(証明書の発行手数料など)
<引っ越し費用>
引っ越し業者などに引っ越しの依頼をするときかかる費用のことです。
荷物の多さや運ぶ距離によって変わってくるので、事前に見積りをしておきましょう。
<家具、電化製品などの購入費用>
マイホームに引っ越すときに、新しく購入する家具や電化製品を購入する費用のことです。
<住宅ローンの借入にかかる費用>
住宅ローンの借入にも手数料などの費用がかかります。
これらの費用は金融機関によって異なるので、借入前に確認しておきましょう。
・ローン契約書の印紙税
ローンの契約書も課税対象なので、契約書に貼る印紙が必要です。
・事務手数料
金融機関に支払う手数料のことです。
借入額に対して一定の割合がかかる割合制や、借入額に関係なく一定の金額がかかる固定制など、金融機関によって異なるので確認しておきましょう。
・抵当権設定の登記免許税
住宅ローンを借入するときには、抵当権設定の登記が必要です。
抵当権とは土地や建物を担保に融資をして、返済が滞ったら競売などにかけ融資したお金を回収できる権利のことです。
抵当権を設定するのに登記費用がかかりますが、登記費用は借入額によって変わってきます。
・司法書士への報酬
抵当権設定の登記の代行を司法書士に依頼した場合に支払います。
・ローン保証料
返済が滞ったときに、返済を保証してくれる保証会社に支払っておく保証料のことです。
金融機関によっては不要な場合もあるので、確認しておきましょう。
・火災保険料
住宅ローンを借入するときには必ず加入する保険で、地震保険や家財保険などのオプションをつけることができます。
家財保険をつけていると「テレビを子供に壊された」「子供がおもちゃを投げて壁に傷かついた」など家庭内でトラブルが起こったときに、「破損、汚損」として補償を受けられます。
小さなお子さんがいる家庭では、家財保険のオプションも検討してみたらいいかもしれませんね。
◆マイホームの購入予算はどうやって決める?
マイホームの購入予算は、「自己資金+住宅ローンの借入額」で決まります。
たとえば自己資金を300万、住宅ローンの借入額を2,000万円と決めた人は、マイホームの購入予算は2,300万円です。
それでは「自己資金と住宅ローンの借入額」はどのように決めるのでしょうか。
<自己資金を決める方法>
「自己資金」とは、マイホーム購入のために用意する現金のことです。
住宅ローンの借入額を減らすために「貯蓄が300万円あるから全部自己資金にしよう」と考えがちですが、
・生活防衛資金(万が一の時に生活できるお金)
・近い将来に必要な資金
これらの資金は手元に残しておきます。
生活防衛資金は家族構成によって変わってきますが、ファミリー世帯だと6か月~1年分は必要だといわれています。
生活費に月20万円必要な家庭ならば、生活防衛資金として、120万円程度は手元に残しておきましょう。
また、近い将来にお子さんの入学金や車を購入するなど、現金が必要になる予定がある場合にも資金を残しておかなければいけません。
自己資金を決める計算は、
貯蓄額-(諸費用+生活防衛資金+将来必要な資金)=自己資金
と考えるとわかりやすいですね。
貯蓄額よりも、「諸費用+生活防衛資金+将来必要な資金」の額が大きくなってしまった場合、諸費用を住宅ローンに含めて借入できる金融機関もあるので、「生活防衛資金+将来必要な資金」は必ず手元に残しておきましょう。
<住宅ローンの借入額を決める方法>
自己資金を決めたら、次はローンの借入額を決めましょう。
住宅ローンの借入額は、毎月の返済額から求めることができます。
住宅を購入すると、大きくわけて以下3つの「維持費」がかかります。
・固定資産税、都市計画税
・修繕積み立て費
これらの維持費も毎月必要な費用と考えて、毎月の返済額を決めましょう。
ここでは「年収400万円、家賃8万の家に住んでいるAさん」を例に住宅ローンの借入額を決める方法をご紹介します。
まず、一般的に無理のないローンの返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)は、年収の25%以内、住宅ローンの借入額の目安は年収の5~6倍と言われています。
Aさんの場合、無理のない返済額は年間100万円、月々に換算すると約8万円以内、借入額の目安は2,000万円~2,400万円です。
ここで大切なのは、「借入できる金額」が「返済できる金額」ではないことです。
借入ができても、返済ができなければ、せっかく購入したマイホームを手放さなければならなくなるので、返済のできる範囲内で借入額を決めなければいけません。
Aさんは現在家賃8万円の家に住んでいますが、家賃は支払えても貯蓄ができていない場合、住宅ローンの毎月の返済額を8万円にしてしまうと、維持費の支払いが難しくなってしまいます。
したがって、住宅ローンの毎月の返済額は8万円よりも低くしなければなりません。
毎月かかる維持費が2万円だと仮定したら、毎月の返済額は6万円以内の収めておくと安心ですね。
それでは、月々6万円の返済額だと、住宅ローンの借入額はいくらになるのでしょうか。
以下の条件でシュミレーションしてみましょう。
・フラット35(35年間固定金利)
・融資金利1.3%
・元利均等返済
この条件でのAさんの住宅ローンの借入額は「2,023万円」です。
このように、年収だけで返済額を決めるのではなく、現在の家計の状況から考えて借入額を決めることが大切です。
まずは自分たちの家計の状況を確認しておきましょう。
最後に...
この記事ではマイホームの購入にかかる費用と、予算の決め方についてご紹介しました。
予算の決め方は家計の状況によって変わってくるので、まずは家計の状況を把握するところから始めてみるとよいでしょう。
万が一の時のために、確認しておきましょう。
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